終戦から半年後の1946年2月16日の夕方のことです。新一万円札の顔、渋沢栄一の孫にあたる、当時の渋沢敬三大蔵大臣は、ラジオ演説で国民にこう訴えました。
「皆さん、政府はなぜこうした徹底した、見ようによっては乱暴な政策をとらなければならないのでしょうか、それは一口にいえば悪性インフレーションという、国民としての実に始末の悪い、重い重い生命にもかかわるような病気をなおすためのやむを得ない方法なのです」
渋沢大臣が発表した「乱暴な政策」とは、預金封鎖と新円切り替えでした。それらは何を意味するのでしょう。
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・日本政治、危機目前でも針路変わらず 約80年前のハイパーインフレと預金封鎖が鳴らす警鐘 https://moneyworld.jp/news/05_00142928_news
・大蔵省財政史室編『昭和財政史——終戦から講和まで』第12巻(東洋経済新報社) https://amzn.to/3Wb3LFH
・東京新聞・中日新聞経済部編『人びとの戦後経済秘史』(岩波書店) https://amzn.to/3DFz3hy
・河村小百合『日本銀行 我が国に迫る危機』(講談社現代新書) https://amzn.to/3WacmbN
・杉山伸也『日本経済史 近世‐現代』(岩波書店) https://amzn.to/4gGpGwX
・原真人『日本銀行「失敗の本質」』(小学館新書) https://amzn.to/4gP9wS0
・小黒一正『預金封鎖に備えよ マイナス金利の先にある危機』(朝日新聞出版) https://amzn.to/40yNPQt
・画像は出所を明記したもの以外、ウィキペディアまたはフリー素材から。
<略歴>
木村 貴(きむら・たかし)
経済ジャーナリスト。1964年熊本生まれ。一橋大学法学部卒業後、日本経済新聞社で記者として主に証券・金融市場を取材した。その間、スイスのチューリヒに駐在。業務のかたわら、政府・中央銀行の経済介入を厳しく批判し、投資のプロにも注目される「オーストリア学派」経済学や、米欧の自由主義(リバタリアン)政治思想を学ぶ。現在はグループ会社でライターとして勤務し、個人としても記事・動画コンテンツを発信する。QUICK Money World でコラム「木村貴の経済の法則!」を連載中。 https://moneyworld.jp/news/list?tag=400021
*このYouTubeチャンネルは個人のもので、勤務先とは関係ありません。
<著書>(Amazonアソシエイト・プログラムを利用)
『反資本主義が日本を滅ぼす』(コスミック出版) https://amzn.to/3DMgsk8
『教養としての近代経済史』(徳間書店) https://amzn.to/404IezB
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『サンデル教授、ちょっと変ですよ』(同) https://amzn.to/3PqPFwg
『自由主義者かく語りき』(同) https://amzn.to/3Pq9UtS
<ソーシャルメディア/ブログ>
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