第8回:**「賢者の教え:株の格言に学ぶ投資の真髄」

🥇 格言の概要
• 格言: 「利食い千人力(りぐい せんにんりき)」
• 意味: 含み益が出ている状態(帳簿上の利益)は、まだ確定された利益ではない。
どんなに大きな含み益が出ていても、実際に売却して利益を確定することは、
千人力にも勝る強い力であり、最も重要で価値のある行為である、という教えです。
• 結論: 利益確定の重要性と、欲張らずに利益を確保する規律を説く格言です。

📜 由来
この格言は、利益を確定せずに放置しておくと、相場の急変によって利益が泡のように消えてしまうという、
相場師たちの苦い経験から生まれました。
「千人力」という強い表現を使うことで、「利益を確定する」という行動が、
いかに感情的な葛藤に打ち勝ち、現実的な成果をもたらすかを強調しています。

💹 現代の投資への応用
1. 含み益は「幻」であることを知る
現代の投資家は、パソコンやスマホの画面上で含み益を日々確認できますが、
それは単なる数字に過ぎません。
利益確定ボタンを押すまで、その利益は自分の資産として確定しません。
• 「もっと」の欲との戦い: 利益が出ると、「まだ上がるのではないか」という欲が湧き、
利益確定のタイミングを逃しがちです。これが、利益を確定させない最大の敵です。
• 実践のヒント: 投資をする前に、**「〇〇円まで上がったら売る」
または「購入価格から〇〇%上がったら売る」という明確な出口戦略(イグジット・プラン)**を立てておくことです。
目標に達したら、感情を排除して機械的に利益を確定させましょう。

2. 規律(ディシプリン)の重要性
この格言は、投資における規律の重要性を強く示しています。
• 「頭と尻尾はくれてやれ」との関連: 第2回で学んだ「頭と尻尾はくれてやれ」は、
完璧な売買を求めない戒めですが、この「利食い千人力」は、
**「不完全でもいいから、まず利益を確定せよ」**という、さらに強い行動を促す教訓です。
• 利益の積み重ね: わずかな利益でも、それを着実に確定して積み重ねていくこと(利食い)が、
最終的に大きな資産を築く王道です。
利益確定を怠って相場に利益を返してしまう行為は、この教訓に反します。

3. 精神的な解放
利益を確定することは、精神的な負担からも解放されます。
• 安心感: 利益を確定し、現金化することで、その後の相場の変動を気にすることなく、
新たな投資機会を探すための余裕が生まれます。

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