第36回:**「賢者の教え:株の格言に学ぶ投資の真髄

🥇 格言:「時(とき)は金なり」
📜 意味と由来
この格言は、元々はベンジャミン・フランクリンの言葉(”Time is money.”)として知られる、**「時間は貴重な資源であり、お金と同様に大切に扱うべきである」**という一般原則ですが、株式投資においては特に深い意味を持ちます。
• 投資における意味:
1. 短期的な売買で時間を浪費するな: 頻繁な売買や相場予測に時間を費やすことは、手数料や税金だけでなく、精神的なエネルギーと貴重な時間を浪費する行為であり、効率が悪い。
2. 長期投資の力の源泉: 投資においては、時間を味方につけることが何よりも重要である。
複利効果や企業の本質的な成長は、長い時間をかけることで最大化される。
• 教訓: 投資家が最も重視すべきは、目先の変動ではなく、時間をかけて資産を育てていくという長期的なプロセスである。時間を有効活用し、利益を生む「時」を待つことが肝要である。
💹 現代の投資への応用
1. 複利効果の最大化
「時は金なり」は、ウォーレン・バフェットの哲学の根幹である複利の力を強調しています。
• 時間の贈り物: 複利効果は、投資期間が長くなるほど加速度的に増加します。
若いうちから少額でも投資を始めること(時間を早く味方につけること)が、将来の資産を飛躍的に増やす唯一の方法です。
• 教訓: 複利の力を信じるなら、「利は急ぐな」(第33回)で忍耐強く待つことが、「時間」を最大限に利用する行動となります。
2. 短期売買の時間的コスト
デイトレードや短期的な相場予想は、成功しても得られる利益の割に、チャートを監視し続ける時間的コスト、精神的コスト、そして手数料・税金のコストが非常に大きくなります。
• 時間の効率性: 忙しい現代人にとって、その貴重な時間を、企業の将来性分析や分散投資の設計といった、より本質的で生産的な活動に充てるほうが、長期的なリターンは高くなります。
「木を見て森を見ず」(第25回)を避けるためにも、時間を使う先を意識すべきです。
3. 「休むも相場」の合理的根拠
「休むも相場」(第4回)や**「上手は待つ」**(第15回)という行動は、「時は金なり」の視点から見ると、非常に合理的です。
• 待つ時間の価値: 好機が来るまで「待つ」という行為は、何もしていないのではなく、**「資金と判断力を温存し、不必要なリスクを負わない」**という、最も価値ある時間の使い方をしていると言えます。

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