🥇 格言:「タネ銭は分散せよ、儲けは集中せよ」
📜 意味と由来
この格言は、投資におけるリスク管理とリターン追求の段階的な戦略を示したものです。
• タネ銭は分散せよ:
• **タネ銭(たねせん)**とは、投資を始めるための元手となる資金のことです。
• この元手となる資金は、失うリスクを最小限に抑えるため、複数の銘柄や資産に広く分けて投資すべきである(分散投資)という教訓です。
• 儲けは集中せよ:
• 分散投資の中から、将来性や成長力が特に高いと確信できる銘柄が出てきたら、その銘柄に儲けた利益を集中して投じることで、大きなリターンを狙うべきである、という教訓です。
この格言は、日本の相場師の間で語り継がれてきた知恵であり、
資金の性格によって取るべき戦略を変える、攻守のバランスを説いています。
💹 現代の投資への応用
1. 資産形成の段階的戦略
この格言は、個人投資家の資産形成の段階に合わせた戦略として非常に有効です。
• 守りの初期段階(タネ銭): 投資を始めたばかりの時期や、生活防衛資金を除く元本は、
「卵は一つのカゴに盛るな」(第11回)の教訓に従い、ETFや優良なインデックスファンドなどを使って広く分散し、
資産を堅実に増やすことを優先します。
• 攻めの後期段階(儲け): 安定的に利益が出るようになり、「失っても生活に影響がない」と判断できる利益分を、
自分の確信度の高い銘柄(例:徹底的に分析した成長株)に集中投資し、資産を加速的に増やしに行きます。
2. リスク許容度の最適化
すべての資金を集中させるのは危険ですが、すべての資金を広く分散させすぎると、リターンも平均的になり、
大きな資産増加は見込みづらくなります。
• 集中投資の成功例: ウォーレン・バフェットが、コカ・コーラやアップルといった、極めて高い確信度を持った少数の優良企業に資金を集中投下しているのは、この「儲けは集中せよ」を実践していると見ることができます。
• 重要なこと: 集中投資は必ず**「徹底的な分析」と「高い確信度」**に基づいて行う必要があり、決してギャンブル的な要素で選んではいけません。(ベンジャミン・グレアムの教えを適用)
3. 「確信度」の重要性
資金を集中させる銘柄は、市場で誰も気づいていない「知られざる価値」(第16回)を持っていると確信できる、
ごく少数の銘柄に限定すべきです。
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