【実証】毎月3万円、国債2.24%とオルカン・S&P500どっちが増えた!?

個人向け国債の固定5年が、年2.24%(2026年9月募集)になりました。4年前は0.05%です。毎月3万円を、この国債に積み立てるのと、オルカン・S&P500に積み立てるのとで、どちらが増えたのか——過去の始め月を全部使って実証しました。国債の手取りは税引後1.785%で、2026年7月の物価上昇1.9%に届かず、NISAでは買えません。S&P500(配当込み・円換算)に毎月3万円を5年積み立てると、405通りの始め月のうち100通り(4回に1回)が国債の額188.1万円に届かず、最悪は元本の56%でした。年数を延ばすと負けは減り、20年では225通りのうち3通りですが、10年の最悪は元本の59%で、5年・10年・15年・20年の最悪はすべて2009年2月に終えた回でした。債券の投資信託では、為替なしで国債の手取りを上回るのは国内債券インデックス(手取り目安 約2.6%)だけで、金利が0.5%上がれば5年分の差が消える値動きがあります。

0:00 挨拶
0:27 国債の年2.24%は、どれくらい珍しいのか
2:04 2.24%のうち、手取りで残るのはいくらか
3:16 毎月3万円を5年、国債とオルカン・S&P500のどちらが増えたか
5:44 債券の投信なら、国債より増えるのか
7:40 10年、15年、20年なら、どちらが増えたか
9:39 まとめ
10:55 免責事項

■ 動画で読まなかった数字
・東証ETF 2510(NEXT FUNDS 国内債券・NOMURA-BPI総合)の平均最終利回りは2.6%、平均デュレーション7.7年、信託報酬は年0.077%(2026年8月31日)。(2.6%/7.7年/0.077%)

・国内債券インデックスの実績(分配金再投資)は、eMAXIS Slim 国内債券で1年−6.5%・3年−12.8%・2017年2月の設定来−15.9%、2510で1年−6.4%・3年−12.6%・設定来−15.7%(いずれも2026年8月31日時点、金利上昇局面)。(1年−6.5%/3年−12.8%/設定来−15.9%(Slim))

・5年資金に期間が近い国債の中期(3〜7年)セグメントは、NOMURA-BPI 国債 中期の複利利回り2.17%・修正デュレーション4.55年(2026年8月31日)。同区分のETF 572A(iシェアーズ 日本国債3-7年、信託報酬年0.077%程度)は2026年5月設定で純資産2.6億円、実績なし。(2.17%/4.55年)

・10年国債利回りは2026年9月10日に2.92%で、1996年9月27日(2.98%)以来の水準(チャート: 10年国債利回り)。(2.92%(2026-09-10))

・日本銀行は2026年6月16日の金融政策決定会合で、無担保コールレート(オーバーナイト物)の誘導目標を1.0%程度とした(賛成7反対1)。(1.0%程度(2026-06-16))

・個人向け国債「変動10年」第198回(2026年9月募集)の初回適用利率は税引前で年1.95%。利率は「基準金利×0.66」(下限0.05%)で半年ごとに見直される。(1.95%(初回・税引前))

・個人向け国債「固定3年」第196回(2026年9月募集)の適用利率は税引前で年1.96%。(1.96%(税引前))

・〔当方計算〕2512の公表値から、この通貨バスケットの為替ヘッジコストは 3.8%−1.7%=2.1ポイント。

・たわらノーロード 先進国債券<為替ヘッジあり>(信託報酬年0.22%)の5年騰落率は−23.1%(2021年8月→2026年8月、税引前分配金再投資)、設定来−19.8%。最終利回り3.86%はヘッジ前の値で、ヘッジ後の公表はない。(5年−23.1%)

・東証ETF 1482(iシェアーズ・コア 米国債7-10年 為替ヘッジあり)の平均利回りは4.61%(ヘッジ前)、実効デュレーション6.83年、信託報酬年0.154%。運用実績(分配金再投資)は1年−1.34%、5年は年率−5.92%(2026年7月31日)。(4.61%(ヘッジ前)/6.83年/5年 年率−5.92%)

・東証ETF 2621(iシェアーズ 米国債20年超 為替ヘッジあり)の平均利回りは5.26%(ヘッジ前)、実効デュレーション14.80年、5年は年率−12.35%(2026年7月31日)。(5.26%/14.80年/5年 年率−12.35%)

・東証ETF 2620(iシェアーズ 米国債1-3年 為替ヘッジなし)の平均利回りは4.25%、実効デュレーション1.81年、3年標準偏差9.16%(値動きの主因は為替)、5年は年率+9.97%(2026年7月31日)。(4.25%/1.81年/標準偏差9.16%)

・日本銀行は2026年7月31日の決定会合で政策金利を1.0%程度に据え置き(賛成8反対1)、FRBは2026年7月29日にFF金利の誘導目標を3.50〜3.75%に維持した。(日本1.0%程度/米国3.50〜3.75%)

・〔当方計算〕米ドルの対円ヘッジコストは短期金利差にほぼ等しく、3.5%−1.0%=2.5ポイント から 3.75%−1.0%=2.75ポイント の年率(近似、公表値ではない)。1482のヘッジ後利回りは 4.61%からこの差を引いた約1.9〜2.1%(信託報酬控除前)の推計。(約2.5〜2.75ポイント/年)

・NISAの年間投資枠はつみたて投資枠120万円・成長投資枠240万円、非課税保有限度額は1,800万円(うち成長投資枠1,200万円)、非課税保有期間は無期限。(120万円/240万円/1,800万円)

・金融庁の令和9(2027)年度税制改正要望(2026年8月)は、NISAの非課税保有限度額(1,800万円)を売却した年のうちに復活させること(現状は翌年復活)を要望した——要望段階で未決定。(当年中の復活(要望))

・同じ要望書の「その他の要望項目」に「国債に関する税制の検討【事項要望】〔財務省と共同要望〕」が一行あるだけで中身の記載はなく、個人向け国債をNISAで買えるようにするという記述は本文に無い。(事項要望1行(中身なし))

・〔当方計算〕15年で負けた51窓のうち、ドル建てのS&P500が開始時より下がっていた窓は0で、円高で終わった窓が47(変化の中央値−19.6%)。20年で負けた3窓もドル建てで下がっていた窓は0で、すべて円高で終わった(−26.1〜−41.4%)。(15年: ドル建て下落0/51、円高終了47/51; 20年: ドル建て下落0/3、円高終了3/3)

・〔当方計算〕5年で負けた100窓は、円高終了が87、ドル建て下落が47、両方が40(ドル円変化の中央値−13.6%)。(円高終了87/100、ドル建て下落47/100)

・〔当方計算〕基準線として、全窓のうち円高で終わった窓の割合は5年48%(196/405)、10年46%(160/345)、15年67%(192/285)、20年62%(140/225)。(5年48%/10年46%/15年67%/20年62%)

■ 主な出典
・財務省(個人向け国債 固定5年・変動10年・固定3年の発行条件と募集表、商品概要、Q&A、国債金利情報)
・国税庁(タックスアンサー No.1310 利子所得、No.1535 NISA制度)、金融庁(NISA特設サイト、つみたて投資枠対象商品、令和9年度税制改正要望)、資産運用業協会(NISA成長投資枠対象商品リスト)
・日本銀行(金融政策決定会合 2026年6月16日・7月31日)、FRB(FOMC声明 2026年7月29日)、総務省統計局(消費者物価指数 2026年7月分)、三菱UFJ銀行(円預金金利の改定)
・野村フィデューシャリー・リサーチ&コンサルティング(NOMURA-BPI)、三菱UFJアセットマネジメント、野村アセットマネジメント、アセットマネジメントOne、ブラックロック・ジャパン(各月次レポート・ファクトシート)
・S&P500配当込み指数・ACWI ETF(オルカンの代用)はYahoo Finance、ドル円はIMF・Yahoo Finance
・毎月3万円の積立の最終額、国債の額(今の利率が続くと仮定)、国債に負けた回の数、手取り目安、為替ヘッジコストの推計は当方計算(手数料・税を考慮しない概算)

■ 免責事項
本動画は情報提供を目的としたものであり、特定の金融商品の売買を推奨・勧誘するものではありません。過去の実績やシミュレーションの結果は、将来の成果を保証するものではありません。投資には価格変動などのリスクがあります。最終的な投資判断は、ご自身の責任でお願いいたします。